「母系血統の底力」——見落とされがちな“牝系”の影響力とは?

初心者向け講座

ポイントだけ先に!

  • 母系=牝系は、スタミナ・気性・成長曲線など “隠れた個性” を伝える。
  • ミトコンドリアDNAは母方のみ継承 → 持久力との関連が示唆。
  • ブルードメアサイアー(BMS)=母父も重要な “第2の種牡馬”。
  • 名牝一族の “繁栄パターン” を知れば、クラシック戦線の穴馬が見える!

1. そもそも「牝系」とは?

血統表を縦にたどると、一番右端に並ぶのが母・祖母・曾祖母…と続く “牝系”(母系)。
サラブレッドは約30〜40世代前までさかのぼれる「ファミリーナンバー」で牝系が管理され、繁栄牝系は世界中で重賞馬を量産しています。

ファミリーナンバー代表的な日本の活躍馬
1-lグランアレグリア、ステルヴィオ
8-fシーザリオ、サートゥルナーリア
4-dリバティアイランド、アーモンドアイ

豆知識:同じ種牡馬でも、繁栄牝系に入ると走る “母系配合の妙” があるので要チェック。


2. ミトコンドリアDNAが示す“母のスタミナ”

  • ミトコンドリアは 母親からしか遺伝しない 細胞小器官。
  • 代謝効率=“スタミナ” に影響を与えるとされ、欧米の研究で長距離適性との相関が指摘。
  • 例)ステイゴールド×メジロ牝系(メジロマックイーンの母系) → 長距離で強い産駒が多数。

距離延長時に母系スタミナを信頼──覚えておくと馬券で差がつくポイントです。


3. ブルードメアサイアー(母父)のチェックポイント

押さえるべきBMS産駒傾向・狙いどころ
キングカメハメハパワー型。芝・ダート兼用で中距離◎
ディープインパクト切れ味+成長力。牝馬クラシックで特注
ダイワメジャースピード型で早熟。2歳重賞で信頼度高

BMSを強調配合
同じ種牡馬 × 母父ディープで結果が出る「黄金配合」も誕生しているので、父×母父の相性を見るクセを付けると的中率アップ!


4. 名牝一族が示す“底力”――日本の代表例3選

(1) シーザリオ一族(8-f)

  • 主な活躍馬:エピファネイア・サートゥルナーリア・リオンディーズ
  • 特徴:重賞級を量産する “超近代型クラシックファミリー”。
  • 狙い目:芝2000m前後、阪神・中山の内回りで信頼。

(2) ビワハイジ一族(7-a)

  • 主な活躍馬:ブエナビスタ・ソウルスターリング
  • 特徴:牝馬限定戦に滅法強く、スピードと瞬発力が代々継承。
  • 狙い目:牝馬GⅠ・東京芝1600m。

(3) エアグルーヴ一族(1-b)

  • 主な活躍馬:アドマイヤグルーヴ → ドゥラメンテ → リバティアイランド
  • 特徴:成長力+底力。世代トップ級が頻出する“日本シラオキ系の最先端”。
  • 狙い目:クラシック路線全般。距離延長で真価を発揮。

5. 馬券で“牝系”を活かす3つの実戦テク

  1. 距離・馬場替わりで迷ったら母系を信じる
    • スタミナ血統の牝系なら距離延長OK
    • パワー牝系なら道悪・ローカル重馬場で一発
  2. 新馬・未勝利で“早熟牝系”を狙う
    • Northern Dancer系×早熟牝系は夏競馬で狙い目
  3. 長期休養明けは“母の成長力”を重視
    • エアグルーヴやハーツクライ牝系など、晩成気質の母系は休み明けから走るケース多数

6. まとめ:父に負けない「母のチカラ」を意識しよう!

  • 牝系は“隠れた性能チップ”——距離適性・成長曲線・気性を左右する。
  • ミトコンドリアDNA&BMSは血統表の裏側を読むカギ。
  • 名牝一族の系譜を追うだけで、未来のスター候補が見えてくる!

次のレースからは「父×母父×牝系」の三層チェックで、ひと味違う血統予想を楽しみましょう!!

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