【今週の注目血統】ジュナベーラ|スワーヴリチャード×Frankelが織りなす“瞬発と持続”の理想形

今週の注目血統

① レース情報

  • 日程:2025年10月18日(土)
  • 場所:東京競馬場・芝1600m(左)
  • レース名:2歳新馬(牝)
  • 管理:木村哲也厩舎(美浦)
  • 騎手戸崎圭太(想定)

調整過程では南W・坂路ともにリズム良く、終いの反応が明確に良化。フォームは安定しており、木村厩舎らしい完成度の高い仕上げが目を引く。初出走でも力を出せる態勢だ。


② 血統構成

スワーヴリチャード(ハーツクライ系)
母父Frankel(ガリレオ系)
生産ノーザンファーム
系統日本的瞬発力 × 欧州的持続力の融合型

この配合は、近年の2歳戦で好結果を出している“ハーツクライ系×欧州中距離血統”の王道構成。
スワーヴリチャード産駒は、芝1600〜2000mでの決め脚性能が非常に高く、
一方で母父Frankelは、持続的なトップスピードを長く保てる“英愛的マイラー血統”。

つまりジュナベーラは

瞬時のギアチェンジ性能+L2〜L1での持続脚
の両方を兼ね備えた理想的マイルタイプだ。


③ 父スワーヴリチャードの特徴

スワーヴリチャード産駒は、初年度から芝1600〜1800mでの活躍馬を多く輩出。

  • 芝の中距離戦でも“瞬発力より持続力寄り”
  • L3からの加速でトップスピードを維持できる脚質
  • 馬格・パワーを活かせる東京・阪神など直線長めコースで好走

東京芝1600mはスワーヴリチャード産駒の得意舞台であり、
2歳戦でも完成度の高い走りを見せやすい。


④ 母父Frankelの影響

母父にFrankelを持つ牝馬は、日本でも近年“走る牝系”として評価が急上昇している。

  • 瞬発力だけでなくトップスピードの維持性能が極めて高い
  • 底力があり、早めのスパートにも対応できる
  • 2歳秋時点でも完成度が高く、牝馬に柔らかさを伝える

Frankel×日本種牡馬の配合は、芝中距離〜マイルでの“万能型”が多く、
代表例にオークス馬リバティアイランド(父ドゥラメンテ)を挙げられる。

ジュナベーラもこの傾向を踏襲し、
瞬発→持続へと繋ぐ“伸び切る末脚”が期待される。


⑤ コース相性:東京芝1600m

東京マイルは「トップスピード持続型」が最も好走する舞台。
L4からのロングスパート戦になりやすく、
瞬発力だけでは勝ち切れない。

ジュナベーラは、父の持続力と母父のスピードを併せ持つため、
この条件における理想的な2歳牝馬の血統構成といえる。

特にデビュー戦は同条件(芝1600m)での開催。
距離・コースともに血統適性が100%発揮できる環境だ。


⑥ 木村哲厩舎×ノーザン×良血牝馬の成功率

木村厩舎は「早期完成+切れ味型牝馬」の育成に定評がある。
過去には:

  • グランアレグリア(サウジRC→桜花賞)
  • リバティアイランド(阪神JF→三冠牝馬)

いずれも2歳秋の時点で完成度が非常に高く、
“調教段階での反応の速さ”がデビュー勝ちに直結している。

ジュナベーラも中間の調教内容からその再現が十分可能。
木村流の**「テンで動ける+L1で止まらない」フォーム**が見て取れる。


⑦ まとめ

要素評価コメント
血統適性★★★★★瞬発+持続の理想型。東京マイルにベストフィット。
仕上がり★★★★★追い切り◎。精神面も安定。
コース適性★★★★★L3〜L1持続戦に完璧対応。
成長余地★★★★☆今後1800mへの距離延長も可能。

ジュナベーラ=2歳牝馬戦線の次なる主役候補。
スワーヴリチャード産駒らしい持続脚に、Frankel譲りの柔らかさが加わり、
デビュー戦から完成されたパフォーマンスを見せる可能性が高い。

今週の注目血統は、間違いなくこの一頭。
— 未来のクラシック候補、その“第一歩”を見逃すな。



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