① コース & 血統傾向
項目 | 内容 |
---|---|
コース特性 | 左回りワンターン。向こう正面スタートで最初のコーナーまで約548mと長い。直線は日本最長級の約659m。起伏は緩やかでスピード持続力が問われる。 |
ペース/ラップ傾向 | 前半は落ち着きやすく、直線手前からの長い加速(L3~L1)での持続勝負になりやすい。瞬発“だけ”では足りず速いラップを長く踏めるかが鍵。 |
脚質傾向 | 平均以上に流れれば差し・追い込み有利。超スローなら先行の押し切りも残る。基本は“直線でもう一段”伸ばせる差し脚が優勢。 |
枠順/進路 | ワンターン&直線長で外枠の不利は小さい。スムーズに外→中へ持ち出せる外寄りは加速ラインを確保しやすい。 |
芝質/馬場傾向(夏) | 夏の高速馬場。時計は速く、トップスピードの質+再加速が要求される。開催後半は外差しバイアスが出やすい。 |
血統トレンド(父系) | ミスプロ/キングカメハメハ系の推進力、ダイワメジャーなどサンデー直系の完成度と上がり性能、欧州マイラー系(Galileo 系統など)の持続質が好相性。 |
血統トレンド(母父・クロス) | ディープ/ステイゴールド等サンデー系BMSでギアと底脚を補強。Danzig/Mr. Prospector/Storm Catのスピード血脈が最高速の“質”を底上げ。 |
求められる資質 | ① ワンターンでの到達スピード ② 直線での再加速 ③ 2F以上トップスピードを維持できる持続力 |
勝ち筋の型 | 道中はロスなく温存→直線半ばで再加速→L1まで脚色を落とさず押し切り/差し切り。外→中のスムーズな進路取りが理想。 |
② 注目血統
- 父:ポエティックフレア
(Poetic Flare)
Galileo 系譜(Dawn Approach→New Approach→Galileo)に連なる純度の高い欧州マイラースピード。日本の2歳6~8月デビュー世代で既にJRA初勝利を挙げ、産駒成績も上々の滑り出し。最高速の“質”と長めに脚を使う再現性が武器。 - 母父:ステイゴールド
(サンデーサイレンス系)
直線でのもう一脚と、ロングスパートに強い底脚を付与。ワンターンで速いラップを踏む際に“ブレない”芯の強さをもたらします。
→ すなわち
「欧州マイラー×サンデーBMS」 という、新潟外回りに噛み合う王道ニックスです。
③ 該当馬と評価
【父】ポエティックフレア
(Sadler’s Wells=Galileo系)
欧州一流のマイルG1複数制覇が示すとおり、最高速の質と持続に長ける種。産駒は日本でもワンターンでの到達スピードと長い直線での我慢が目立つ傾向。
【母父】ステイゴールド
(サンデーサイレンス系)
サンデー系のなかでも持続力と勝負根性に秀でるBMS。瞬発力だけに寄らず、L3からスムーズに加速→L1まで脚を使い切る設計に。
血統評価
- 欧州マイラーの“質”×サンデーの“底脚”という、新潟2歳Sの要求スペックに合致したハイブリッド。
- 5代内で過剰なクロスに頼らず、スピードの純度と再現性を確保。直線での再加速→最高速の維持に理がある配合。
コース適性
- ワンターン適性は既に証明。東京芝1600mの新馬戦を“逃げて上がり最速”で7馬身差圧勝“到達スピードの質+持続”の両面を示した内容で、新潟外1600mへの親和性は極めて高いと判断。
- 8枠9番なら、長い直線で“外→中”へ自然に持ち出せる理想的な導線。包まれにくく、早仕掛けにも遅仕掛けにも展開可。
実績
- 1戦1勝(東京芝1600m)。同レースの勝利はポエティックフレアのJRA初勝利でもあり、配合の方向性を裏付ける指標に。
- 直前の調整も順調で、専門媒体は仕上がり良好の評価。
総合評価
- 血統◎:欧州マイラー×サンデーBMS=“質×持続”の最適解。
- 舞台◎:日本最長直線での再加速&持続に合致。
- 枠○:外からスムーズな加速ラインを取りやすい8枠。
→ 新潟2歳Sの勝ちパターンに、もっともフィットする一頭です。
④ まとめ
本命◎リアライズシリウス
新潟外回り1600mの本質は“最高速の質×持続”。ポエティックフレア×ステイゴールドという配合が、そのままレース像に重なります。新馬の“逃げて上がり最速・7馬身差”は、直線659mで“もう一伸び”を生む骨格の証左。外枠利も活かし、直線での再加速から押し切り/差し切りまで想定できる本命評価とします。
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