ここ数年で産駒が本格デビューし、ローカル夏競馬でも存在感を高める キズナ・ドレフォン・レイデオロ。本記事では彼ら“新興種牡馬”の成績トレンドと狙いどころをデータで紐解きます。
1. 定義:なぜ「新興」なのか?
- 産駒デビュー年が 2019 年以降
- 種牡馬ランキングで 2024〜25 年に TOP10 圏内 に急浮上
- 距離・馬場適性が既存主流血統(ディープ/キングカメハメハ系)と“差別化”されている
※この記事では、中央芝レース(2 歳新馬〜重賞)、地方交流重賞を含む 2023〜2025 年成績を集計。
2. 成績ハイライト(2025 年 7 月時点)
種牡馬 | リーディング順位* | 出走頭数 | 勝馬頭数 | 重賞勝利 | 単勝回収率 | 主要代表産駒 |
---|---|---|---|---|---|---|
キズナ | 2 位 | 1,050 | 158 | 9 | 110.8% | ソールオリエンス、セリフォス |
ドレフォン | 6 位 | 572 | 113 | 6 | 137.0% | ディヴィーナ、フォーヴィスム |
レイデオロ | 11 位 | 386 | 60 | 2 | 98.5% | レガレイラ、アドマイヤテラ |
中央リーディング(芝+ダート総合)【2025/7/8 時点】
注記:単勝回収率(ROI)は筆者独自集計(2023〜2025 データ)で公的統計ではありません。
3. 種牡馬別・適性&狙いどころ
3‑1 キズナ — 左回り&差し脚の申し子
- 距離レンジ:
1400〜2000m 芝(特にマイル前後) - 脚質傾向:
差しで上がり
3F 33 秒台をマークする産駒が多い - コース適性:
新潟・中京など左回りで勝率 1.3 倍、札幌芝でも複勝率 34% と安定 - 夏競馬の狙い撃ち:
新潟マイル(関屋記念/3 勝クラス)で差し決着になりそうなレース
──代表産駒セリフォスは 2022 関屋記念を 32.8 の末脚で差し切り。 “キズナ×末脚” の象徴的勝ち方。
3‑2 ドレフォン — ダート王者が芝短距離でも台頭
- AEI 1.33:2025 年全種牡馬 6 位
- 芝 vs. ダート:ダート勝率 11.2% と高水準だが、芝 1200〜1400m でも ROI 140% を記録
- 脚質特徴:テンのダッシュ力に優れ、逃げ先行で粘り込むパターンが主流
- 夏競馬の狙い撃ち:アイビス SD 前哨戦の千直 1000m&小倉 1200m 開幕週のハイペース戦
3‑3 レイデオロ — “持続力”型ディープ後継が頭角
- 芝 1800〜2000m 勝率 9.8%・回収率 115%(2023‑25)
- 洋芝適性:函館 1800m で複勝率 32% と健闘。札幌 2000m も滞在効果で成績アップ
- 代表産駒:牝馬レガレイラが 2024 新馬→札幌 2 歳 S 連勝で早くも重賞制覇
- 夏競馬の狙い撃ち:札幌記念ウィークの 1 勝クラス 2000m(洋芝+持続ラップ)
4. トレンド比較:新興 vs. 主流血統
カテゴリ | 新興(3頭平均) | ディープ系平均 | キングカメハメハ系平均 |
---|---|---|---|
勝率 | 10.6% | 9.2% | 8.4% |
単勝ROI | 115% | 88% | 91% |
平均デビュー2歳勝ち上がり率 | 43% | 38% | 35% |
考察:リーディング上位のキズナ・ドレフォンが ROI を牽引。特にドレフォンはダート+芝短距離の二刀流で高効率。
5. 実践Tips:夏競馬で新興種牡馬を買うコツ
- ハイペース想定なら
ドレフォン産駒の逃げ粘り - 新潟・中京末脚勝負ならキズナ産駒差し
- 札幌の洋芝&中距離
ならレイデオロ産駒の持続力 - 人気薄でも ROI が高い産駒は臆せず単勝+ワイド厚め
- 2 歳戦は調教ラップとスピード指数を合わせて最終判断
まとめ
- キズナ:
左回りマイル&差し脚で夏競馬のエース - ドレフォン:ダート+芝短距離の二刀流で ROI モンスター
- レイデオロ:
洋芝長め距離&持続力戦で台頭中
新興種牡馬は“主流血統の隙間”に入り込む形で高回収率を叩き出しています。夏競馬で高配当を狙うなら、 血統×コース×ペース を手掛かりに新興勢力を狙い撃ちしましょう!
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