① コース & 血統傾向
項目 | 内容 |
---|---|
コース特性 | 左回り・外回り。1~2コーナー中間のポケット発走→すぐ2コーナーへ合流。向正面は下り基調でスピードが乗りやすい。 |
直線・起伏 | 直線約412.5m+ゴール前に急坂(高低差約2.0m)。コース全体の高低差は約3.5mで、最後に“もう一脚”が必要。 |
ペース/ラップ傾向 | 前半は“位置取り争い”で流れやすく、L3からの持続加速になりやすい。瞬発一点よりも“速いラップを長く”が鍵。 |
脚質傾向 | 好位~中団の差しが最も堅実。先行はペース次第、逃げはハマれば粘るが急坂で甘くなりやすい。 |
枠順/位置取り | 外枠=即不利ではないが、初角が近いため出脚と二の脚でロスを抑える工夫が必要。内~中枠は立ち回り優位。 |
馬場傾向(夏場) | 良なら高速~準高速。開幕直後は内先行、開催が進むと外差しも台頭。道悪ならパワーと体幹が重要。 |
血統トレンド(父系) | ディープ系=ギアチェンジと持続の両立/キングカメハメハ系(ロードカナロア含む)=推進力と坂での踏ん張り/キズナ等の持続型サンデーも好相性。 |
血統トレンド(母父・クロス) | ロベルト系(Brian’s Time等)で急坂耐性・底力を補強/Mr. Prospector 系で持続的トップスピードを底上げ。Storm Cat クロスは初速と操縦性にプラス。 |
求められる資質 | ① 初速~二の脚で置かれない ② L3から長く脚を使える ③ ゴール前の急坂で再加速/踏ん張りが利くこと。 |
本命◎エルトンバローズ適性メモ | ディープのギア×ロベルトの粘りという配合バランスで、この“持続×坂”のテストに合致。好位~中団から早め進出→坂でひと押しの絵が描きやすい。 |
② 注目血統を深掘り
- ディープインパクト系(父系)
中京マイルの“持続戦になりやすい高速戦”で、ギアの切り替え+長く脚を使える総合力が強み。スタート直後のコーナーでも操縦性が高い点がプラス。 - ロベルト系(母父やクロス)
急坂での粘りと体幹の強さを補完し、L2でもう一段踏ん張る“底力”を付与。夏場のタフな馬場でもパフォーマンスが落ちにくい。
③ 該当馬と評価
【父】ディープブリランテ
(ディープインパクト系)
父は日本ダービー馬ディープブリランテ。ディープ系らしい瞬時の加速に加え、ブリランテ自身が持つややパワー寄りの資質が、中京の“坂つきロングスプリント”に向く。
【母父】Brian’s Time(ロベルト系)
言わずと知れた日本の夏に強い持続力血統。直線の急坂でラップが落ちにくく、L1での根性比べに強い体質を伝える。
血統評価
「ディープのギア×ロベルトの底力」という王道ハイブリッド。初角が近いコースでも操縦性の高さで好位を確保しやすく、L3からの長い脚と坂での一押しまでを一頭で完結できる構造です。
コース適性
中京マイルの要件(持続×坂)に合致。ワンテンポ早めに動いても止まらない“燃費の良さ”が最大の武器。2024年の中京記念(小倉1800m実施)3着という“夏の別定重賞での安定感”も証明済み。距離短縮でベストの1600mへ戻るのは歓迎材料。
実績
2023年・毎日王冠(GⅡ)優勝、ラジオNIKKEI賞(GⅢ)優勝。
マイルCS(GⅠ)は2023年4着→2024年2着と連続好走。
頂点級のマイラー性能を裏付ける内容です。
近況
- 理想像は「発馬五分→2角までに中団~好位外→向正面でじわっと進出→直線坂で再加速」。
- 枠順の偏りが小さい舞台ゆえ、隊列とリズムが最重要。ペースが落ち着くなら早め先頭圏、流れるなら“外差しロンスパ”の二刀流が可能。
④ まとめ
中京芝1600m=“持続×坂”のテストに対し、エルトンバローズはディープのギアとロベルトの粘りで応える配合。GⅠで通用するマイルのトップスピードの質と、L1で落ちない底脚を併せ持ち、夏の中京記念においても勝ち負けの中核と見ます。ここは本命◎エルトンバローズで、持続質の差し脚(あるいは早仕掛け押し切り)の完成形に期待します。
コメント